臥薪嘗胆。
古くは春秋時代の故事。
悔しい思いに耐え、復讐するという言葉。
日本においては、明治期、三国干渉が起きた時に、
ロシアに対してのスローガンとして使われた。
列強として認められなかった日本が、
大国ロシアに反発していた頃の話である。
その後、日露戦争に勝利した日本には、
無縁の言葉となった。
時は変わり、戦後の日本。
敗戦国日本は、再武装できず、
日米安保条約の庇護の下、再生を始める。
政府はそうであっても、
国民は、特に学生や労働組合は反発し、
60年安保、70年安保とデモやストライキで
暴動まで起こした。
70年代以降、日本は高度経済成長時代に突入し、
経済力においては、戦勝国アメリカと互角になった。
もはや戦後ではなくなり、
Japan as number one.
という言葉まで出てきた。
60年安保、70年安保の頃の騒ぎは
どこに行ってしまったのか。
それとも、日本人が自信を持つとともに、
消えて行った、ただのコンプレックスだったのか・・・
隣の赤い大国で反日感情むき出しに、
連日、デモ、いや暴動が起きている。
あの姿を見ていると、かつての日本を思い出す。
そして、餌を運ぶアリの様。
そう言えば、昔、「六億の蟻」という本があった。